インドで一人旅『列車で行くしかないでしょ 』 EP.05
- ハワーマハールの内側から
EP.04で少し触れたが、ハワーマハールの小窓、姿を見られることを禁止されていた
宮中の女性たちが、宮殿の内側から 外の街の様子を眺めるための窓だった…。
宮中での庶民とは異なる恵まれた生活。
だけど、姿を見せてはいけない制限が課せられている。
宮中の女性は、自由を感じることがあったんだろうか…。
ゆっくりと思いをはせながら、
おっさんだが 窓の内側から外を覗いてみたいと思った。
ハワーマハールの正面に向かって右側、宝石や民芸品の小さな店舗が並ぶ
路地を抜けると入場ゲートを見つけることができた。
入場料は、え~と、外国人200ルピー…
んっ⁉ インド人 50ルピー。
安っ‼ えらい差をつけるな…。
そういえば、ここのところアーダールでインド人扱いされてるよね~。
そっと、試しに出してみる…。
『はい、50ルピーね』 マジか…
恐るべきアーダール。誰も疑いもしない。
容姿、国籍、文化を超えた人類の融和…。
そう、4460は すでにインド人なのかもしれない…。
- 宮殿 入場
向かえてくれるのは、ラージプートの王様 サワーイー・プラターン・シング。
この宮殿を建てた王様だ。
絵だけでいいのに…。蝋人形がリアルで怖い…。
宮殿の内側は、あんまりピンクじゃないみたい。落ち着いたベージュ基調。
そら、ずっと住むのにピンクだけじゃ飽きるわな。
噴水が上がる中庭、ゆったりと造られた内装。さすが王様。
見上げるとピンクの部分、あそこが正面から見えた小窓の内側かぁ。
初見からずっと感じているのだが、
4460の空間把握能力から推察すると、宮殿正面、窓の部分。
ずいぶん薄くないか…。
自分の感覚を確かめるためにも、小窓まで行ってみよう。
- 小窓の内側にて
階段を上がり始めて、それが確信に変わる。この建物は、極端に薄い。
姿を見せずに外の世界を見る。そのことだけに特化した建造物なのだ。
小窓はそれぞれブースのように仕切られている。
少人数でおしゃべりしながら、外を眺めていたのかもしれない。
この窓は、VIP専用やね。
建物中央の小窓スペースには、ステンドグラス付きの豪華な仕様もある。
むかしの宮中にも 格付けやパワーバランスがあって、
人によって差をつけられていたのか。
今も昔も、そんなに変わらんのかも。
小さな窓から見える 外の世界。
飾り格子の間から見える 宮殿の内側の世界。
この幅5m程度の建物から、内側と外側を見ていた人は、何を想っただろうか。
4460は、広い外側に居たいかな。
漠然とそう感じながら、もう一度外を覗いてみる。
外からカメラを向けていたインド人観光客が、
突然、窓から顔を出した日本人に驚いている。
…すいません。
小窓から日本人のおっさん。
史実からしても、その写真使えないよね…。
次回は、シティーパレス周辺をジンリキシャで。
今日はここまで。