インドで一人旅『列車で行くしかないでしょ 』 EP.38
- ジャイナ教寺院
ジャイサルメール城内で建物が密接して立ち並ぶ路地を時計回りにすり抜けていくと、丁寧で繊細な砂岩彫刻が印象的な外観を持つジャイナ教寺院が見えてくる。
ジャイナ教とは、マハービーラ(前6~前5世紀)を祖師と仰ぎ,特にアヒンサー(生きものを傷つけぬこと。〈不殺生〉)の誓戒を遵守するなどその徹底した苦行・禁欲主義をもって知られるインド独自の宗教である。主に商人の間で広がり国内に深く根を下ろしたことで,およそ2500年の長い期間にわたりインド文化の諸方面に影響を与え続けている。異教徒との婚姻を認めていないため、ジャイナ教同士が夫婦とならない限り信者であり続けることも、信者を増やすこともできない。そのため近年では、信徒数が減少し続けわずかになってしまったが、インド国内では無視できない勢力を保っている。
前述のような、学校の勉強のようなお話をガイドオジサンが
約1時間かけて丁寧に解説してくれる。
ここでもやっぱり入場料は、アーダールカードでインド人価格で50ルピー。
外国人なら200ルピーだ。
アーダール最強…。
ガイドオジサンは、基本的にはボランティアだが、満足度に応じたドネーション(寄付)を求められるので、500~1000ルピーと考えておくのがいいかと思う。
寺院の中は、ジャイナ教にまつわる繊細な砂岩彫刻で隙間なく覆われている。
デジタルカメラという技術で、画像としてこんなにも鮮明に残せる時代になったことに感謝しつつ、圧倒的な手掘り彫刻の量がもたらす迫力を言葉では表現しきれない4460の語彙力の無さを痛感する。
ぜひ、画像から感じ取ってもらいたいと思う。
寺院の見学が終わって外に出ると、妙に喉が渇いて疲れを感じる。
寺院の中へは、水分の持ち込みが厳しく禁止されているため、
ツアー中も水分補給ができなかったこともあると思うが、
圧倒的な砂岩彫刻を前に呼吸が乱れてしまったのかもしれない…。
- 生活エリアを通って城外へ
ジャイナ教寺院を過ぎても、止まらずに城壁内を時計回りに進んでいく。
やがて、城の中で暮らす方の生活エリアに入っていく…。
建物の中から聞こえる話し声やテレビの音、洗濯物、
インド料理のスパイスの香り、路地から走り出してくる子供たちや、
犬、牛...
城の中で暮らすインド人の生活を感じる。
時計回りで城壁内を一周すると、中央の広場まで戻ってきた。
そろそろホテルに戻って朝食を食べよう。
狭い坂道をくだり、門をいくつもくぐって城の外に出るころには、
太陽は十分に登っていた。
明るくなった城壁内に早朝のサリー集団の姿を見ることは 、
もうなかった…。
次回は、交易で栄華を極めた大商人が残した
荘厳な大邸宅ハベリ(Haveli)周辺を探索。
今日はここまで。