インドを旅する駐在員

1978年 生まれのサラリーマン。2015年からインド ムンバイに在住。国内外問わず とにかく ビール と 旅 が大好き。  最近、白髪が増えてきた…

インドで一人旅『列車で行くしかないでしょ 』 EP.39

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: image-46.png

  • ホテルのテラスで朝食をとりながら

10:20ジャイサルメール城を出て一旦ホテルに戻ることにする。

 

ホテルで荷物をまとめてチェックアウトを済ませたら、

テラスに上がって遅めの朝食をとるためだ。

 

今日は、ジャイサルメール駅を14:00に出発する列車に乗って、

19:55ジョードプルへ再び戻る計画にしている。

 

この予定をタイトすぎて余裕がないと感じる人もいるかもしれないが、

今回は、列車に乗って旅をすること自体が、4460の目的であるし、

むしろ、列車に乗っているという行為自体を楽しんでいるので、苦にはならない

 

限りなく自由な時間を目的もなく訪れた街で過ごすぐらいなら、

列車の時刻表の隙間に見つけた限られた時間を最大限活用することに集中するのも

一興だと思っている。

 

ホテルのテラスで、マサラオムレツ 2セットをトーストに挟んで頬張りながら、

前半を走り終えたこの旅の完走を静かに祈る…

そして、インドコーヒーで流し込む…。

  • ハベリ(Haveli)への道のり

目的のハベリまでは、

ジャイサルメールの城下町の路地をいくつも抜けていかないと辿り着かない。

 

今は、グーグルマップなどのツールが発達したおかげで、

目的地までの経路を最短で検索できるようになったが、

ちょっとそれでは味気ないと感じているところもある。

 

迷ったり、遠回りして、例えば、向こうからやってくる白シャツのインド人に

道を尋ねて辿り着くのも面白い。

ただ、インド人に道を尋ねるの時は、注意したほうがいい…。

彼らは本能的に『ノー』や『知らない』と答えることを極端に嫌う

 

それは、たとえば相手にとって混乱を招く回答であっても、

知っているかのように振舞ってしまう。

 

それをインド人の根本にあるできる限りの親切心からそうしてしまうのだ

という人もいるが、4460は少し違うと思う

彼らは、口頭ではそれらしく答えているが、明らかにそのしぐさで

ほんとは知りません』というサインをかなりの確率で出している

と、考えているからだ。

 

それを見極めるのは、顔の振り方だ。

 

インド人は、『OK、間違いない』という場面で、

鼻を中心に顔を10時から2時の角度で器用に数回揺らす。

 

それは、自信があるときほど、相手と目を合わせたまま揺れるスピードが速く、

時間も短い

 

しかし、自信がない時は、目を合わさずに少し下を向いて

悟ってくれ』と言わんばかりにゆっくりと長く振ってくる

 

このシグナルを見つけた時は、かなりの確率で

いい加減な答え』をしている確率が高い。

 

本能で言ってしまったことを理性で否定し、

逆のサインを出すことで、相手に悟ってほしいのだ。

このサインを見逃してはいけない…

 

熱く語ってきたが、これは、4460の私見であり、何の根拠もない話である…

 

本題に戻ろう。

 

・ハベリ(Haveli)に到着

その辺のインド人に教わった狭い路地を大きな期待をしないように進むと、

急に視界が広がる。

 

反射的に右を見ると、暗い通路の奥に砂岩彫刻の塊が見える。

道案内は間違いなかったようだ…

ここが、ハベリか…

通路を抜けると、空気が一変する。

 

規則的に並ぶ柱の上に、道の上まで張り出す飾り出窓。

 

それぞれの建物が道を挟んで向かい合っているはずなのに、

地面から上では、空が見えなくなるぐらい胸を張りあって、

まるで真直ぐに建っていないような不思議な感覚になる。

また、先ほど見てきたジャイナ教寺院の砂岩彫刻の影響を、この建物も少なからず

受けていることを感じる。

それにしても、寺院に負けず劣らず繊細で手の込んだ彫刻がびっしりと並ぶ…。

人を惹き付ける建物と彫刻を手作業で完成させた職人さん。気が遠くなる…すごい。

交易で得た富を宅建設に投資してくれた大富豪

あんたらもすごい…。

  • 残り2時間、どうする?

11:50。列車の発車時刻まで2時間ほど残っている

ムンバイを出発したころは、まだ、日本人らしくできれば30分前、最悪でも15分前に駅に着いて、ホームや車両位置など気になるところを事前確認したい気持ちが大きかったが、旅の前半戦を終えてなんとかなるだろの気持ちがどんどん大きくなってきてしまった。

 

インド人化が急速に進んでいるようで、少し心配になる…

 

時間はあるジャイサルメールの市場を通って、

街のオアシス、ガディサール湖まで歩いて行こう。

どの街に行っても市場を見るのは楽しい。人も多くて活気がある。

八百屋、スパイス屋、シュガーケーンのジュース屋、金物屋、鍵屋、刃物屋、箒屋、⁇

 

ほうき屋…。専門店を始めて見た…。塵取りはセットじゃないんや…。これまでコンビで頑張ってきたのに、相方がピン芸人になったような寂しさを覚える…。

 

  • 砂漠のオアシス、ガディサール湖へ

ガディサール湖は、かつての王がこの湖を発見し貴重な水資源として活用したことで

街が発展したとされている。

おおっ。湖畔に吹く風が気持ちいい

この水辺の風景は、砂漠のジャイサルメールであることを忘れさせてくれる。

ここにも砂岩でできた建造物が残っていて、街の雰囲気、統一感がえぐい

ボートにも乗れるらしい…。

あんなにたくさんで乗ってる…。一人では乗りにくいなぁ…。

オーッ‼』大きい声を出すボートに乗ったインド人。

みんなで右手突き上げてる!

ライフジャケット着て 『オーッ‼』 。

観光ボートじゃなくて、ラフティングになってる…

 

転覆しませんように…。

 

13:30。そろそろ駅に戻ろう。

 

次回は、ジャイサルメールから再びジョードプルへ移動する。

今日はここまで。