インドを旅する駐在員

1978年 生まれのサラリーマン。2015年からインド ムンバイに在住。国内外問わず とにかく ビール と 旅 が大好き。  最近、白髪が増えてきた…

インドで一人旅『列車で行くしかないでしょ 』EP.01

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: image-32.png

  • さぁ、出発前に旅の準備をしよう。

10月29日、4460はインド列車の時刻表を見ながら、

『今日18時、終業後から自由になる。』

 

そんな浮足立ってしまう気持ちを抑えながら、

早朝の自宅で静かに旅の準備を進めていた。

 

いつも通り、黒のNorth Faceバックパック

こいつは、高い防水性と強度を持つ900DのTPEラミネート素材を使用していながら、29Lの容量がある優れものだ。

 

今は廃盤カラーになった黄色のCamper beetle

こっちは、家族とスペインに行った時に購入した思い出の品。

ゴムひもを採用したシューレースは着脱が快適。特に両手がふさがっているときの脱着性は抜群。また、軽量でクッション性にも優れ、旅には欠かせない一足。

 

 そして、iPhoneとパスポート。充電器も忘れずに…。

 

このあたりが揃っていれば、あとは何とかなる。

あまり準備し過ぎたくない気持ちが、この時間まで準備しなかった理由、

のような気がする。

 

今回は、9泊10日のインド列車中心の旅になる。

 

着替えを日数分持っていくこともできないから、

逆に適当な洗い替えがあればそれでいい。

意外と2泊3日ぐらいの旅のほうが持ち物に迷うのかもしれない。 

 

そうだ、今回はkindleを忘れないようにしないといけない。

約25年ぶりに『深夜特急』を列車の中で読むためだ。

正直、こんなに薄いものに文庫本6冊分の『深夜特急』が詰まっているのだから、

ほんとにすごい。世の中便利になったと心底感心してしまう。

 

連休前の最終日。仕事は仕事でやり切ってしまう。

旅の準備もできた、先ずは仕事を頑張ろう。

 

  • 出発駅 Borivali へ

18:00 仕事完了。

やり残しがないから今回はPCを持っていかない。

この旅は、移動距離も長く目的地を転々とするので、正直 紛失や破損が怖い。

メールだけならiPhoneで対応できる。

 

会社から直接リキシャに乗って、ムンバイ北部のBorivaliの駅に向かう。

寝台列車に乗るためだ。

南部の始発駅から乗りたかったが、早退してまで叶えるほどのことではない。

 

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: IMG_0176-768x1024.jpg

旅の始まりは、いつもリキシャからだ。

ムンバイでは、小さい車幅で強引に渋滞へ突っ込んでいくリキシャが意外と速い。

 

このリキシャ、『Ford』って貼ってるけど…。バジャジやろ…。

 

19:10  Borivaliの駅 に到着。

帰宅時間と重なり、駅周辺は、昼間どこかに潜んでいたインド人でいっぱい

寝台列車の出発は、19:36。結構ギリギリや。

 

インドの駅は改札がないので、そのまま陸橋を駆け上がりホームへ。

 

んっ!ホームが5本ぐらいある…。

そういえばこの予約表、情報が少なすぎてホームのナンバーを書いていない…。

時間ないのに…焦るやんか。

 

これは、予約表の見方が分かるインド人を見つけて助けてもらうしかない。

ホームに並んでる旅行者らしいインド人に聞いてみよう。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: IMG_0183-1024x768.jpg

こんな時、インド人は優しい。

すぐに『日本人が困ってるぞ~』って、仲間を呼ぶ。

 

インド人約10人が集まり、4460の予約表を見ながら『あーだ』『こーだ』と始める。

ありがたいけど、時間ないよ。

 

みんなで激論した後で、一人のインド人が今後の列車旅で役立つ

最も大切な情報を教えてくれた。

 

『列車№とシートGradeをホームの電光掲示板で確認すればいい。』 

 

…実際…どの掲示板?

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: InkedIMG_0185_LI-768x1024.jpg

手前のオレンジでもなく…右側の白く明瞭な表示でもなく…。 矢印のやつ…。

 

ちっさ‼

 

この小さな掲示板は、インドのどこの駅に行っても必ずホームに設置されている標準装備の優れもの。 列車№とシートGrade を点滅切り替えしながら表示するのだ。

 

写真の表示は『D1』、シートのGradeを示している。

 

シートGradeは 車両ごとに決まるため、ホームの立ち位置ごとに表示が異なる。

4460のシートは、『B1』スリーパータイプだからかなり前のほうのようだ。

 

表示は、約5秒後に列車№に切り替わり、どちらの情報も何度も確認できる仕組みだ。

これさえ理解しておけば、毎回インド人に聞きながら確認する必要がなくなる。

『4460は、列車のホーム選択と乗り方を覚えた。』   

天の声が聞こえてきそう…

 

大切なことを教えてくれた ホームにたまたまいたインド人の皆さん、

ありがとう。

 

そして、奇跡的にばっちり大当たり。目的のホームだった。

 

何とか間に合った。

 

人生初のインド寝台列車

ファーストコンタクトはどんなものか。

 

あっ。列車が入ってきた。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: IMG_0191-1024x768.jpg

ホームへの侵入速度が速すぎて、ピントが合わなかった…。

 

それにしても、向こう側のホームの列車。

インドらしくドア全開!

そして、列車同士が近い…。

危ないぞ。

 

インドらしく、ゆっくり遅れてくるのかと思いきや、5分遅れで到着。

時間通りやん。

5分遅れでそう思えるようになった4460、成長したと思う。

 

ホームと車両のシートGradeも合ってる。さあ乗車だ!

 

『B1 スリーパー』グレードの車内。

思っていたよりも清潔感があって、ゆっくり寝れそう。

 

えーと、予約表のシート№は、この先かな~って…。

あれっ

 

おばちゃん、俺の席ですでに寝てるやん…。

さすがインド。ただでは休ませてくれない。

 

寝てるおばちゃんには悪いが、ここは4460の席だ。

起きてもらって、自分の席に戻ってもらおう…。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: IMG_0198-1024x768.jpg

やっと、席につくことができた。

バックパックを下ろして、インドで初めての寝台列車の旅の始まりだ。

 

次回は、インド寝台列車、初めてのオーバーナイト編だ。

 

今日はここまで。