インドで一人旅『列車で行くしかないでしょ 』 EP.11
- 早朝の王様ホテル
泥のように寝た…。
あれから、何時間たっただろうか…。
昨夜は、ホテルのレストランで、ビールと軽めのインド料理を食べたら すぐに寝てしまった。初めての寝台列車での興奮と緊張感もあり、一昨日も深く眠れていなかったからかもしれない。
宿泊先も、EP.10で事件が発生した『ネズミ ホテル』から、
どたばたと『王様 ホテル』へ移ってきた。
昨日起きたことを寝ぼけた頭で反芻していると、少しずつ目が覚めてきた…。
そうだ、今朝はアンベール城に行くために、
5:30に起きて準備しようと思ってたんだ…。
時計を見ると、4:55。
仕事がある平日と同じ時間に目覚めている。沁みついた生活習慣って、怖い…。
- 早朝のアンベール城に行こう
今日は、早朝のアンベール城へ 象に乗って 入城したい。
7:30のエレファント ライドのスタート時間に合わせて アンベール城に到着するためには、6:30のホテル出発が必要だ。
昨夜、ネズミホテルの前で、チェキヲさんとも約束した。
あれっ⁉
チェキヲさんと約束したのは、『ネズミ ホテル前に、6:30ピックアップ』。
今、4460が止まっているのは『王様 ホテル』。
そういえば、ホテルが変更になったこと、チェキヲさんに連絡するの忘れてた。
時刻はまだ、朝の5時過ぎ。
さすがに電話するのは気が引ける。6時になったら電話しよう。
もう一度、シャワーを浴びたら、パッキングをやり直そう。
この『王様 ホテル』には、連泊する予定だ。
貴重品以外で日帰り旅行に必要のないものは、部屋に置いていこう。
少しでも荷物を軽くして機動力を上げておきたい。
- 連絡が取れない
パッキングを日帰り仕様に変更し身支度を整えると、6時になっていた。
窓を開けると空がゆっくりと明るくなってきているところだ。
モンスーン明けの9月中旬に、ムンバイで久しぶりの朝日を見たころは、
5時過ぎからこれぐらいの明るさだったと思う。
ずいぶん陽が昇るのが遅くなってしまった…。
チェキヲさんに電話するが、出ない。何度電話しても、出ない。
しつこく電話するが、 やっぱり出ない。
もしかしたら、運転中かもしれないので、
『ネズミ ホテル前』に6:30に行ってみることにした。
ネズミ ホテル前。やっぱり いない。
寝坊やな、これは…。
チェキヲさんとは、ここまでか。
それはそれで仕方ない。待ってはいられない。
通りに出ると、寒そうにフリースを着込んだドライバーが、こちらに気付いてゆっくりと 電動リキシャで近づいてきた。
紺色のフリースの胸には、お馴染みのネコ科の動物が走るマークが描かれている。
その下に『POMA』とロゴが入っている。
『POMA』⁉
どうでもいいけど、『PUMA』やろ…。
心の中で、弱々しく突っ込んでみる。
突っ込みドコロはたくさんあるが、とりあえず、
POMAに乗ってアンベール城に行こう。
アンベール城まで、いくら?
『440ルピー』
メーターないのに、微妙に細かっ‼
今回は、鋭く突っ込んでしまう…。
そうか、
4460が440ルピーを ぴったり払えない場合、もし50ルピーを持っていれば、
最低でも450ルピーが出てくる。
そして、
400ルピーを100ルピー札4枚で払えない場合は、500ルピー1枚が支払われる。
どちらのパターンでも、『おつりがない』と言えば、
イメージする支払い金額:450ルピー以上に到達する確率を上げるための作戦か…。
すでに乗り込んだ車内で、POMAの戦略について 思いを巡らせていた…。
今回は、初の写真無しの記事。大丈夫か…。
次回は、早朝のアンベール城へ
今日はここまで。