インドで一人旅『列車で行くしかないでしょ 』 EP.10
- ジャイプールの宿泊先に移動
今回の旅では、コロナ禍の現地で宿探しをするリスクを避けるため、
事前予約をしている。
今夜を含め2泊、ジャイプールでの足場となるホテルのアドレスをチェキヲさんに伝え、やっぱりゆっくり走る電動リキシャに揺られていると、あっという間に日が暮れてきた。
インドでは、日中の気温が高いこともあるが、日没後に人がたくさん街に出てくる。
そして、夕食が遅い時間(午後9時以降)から始まり、みんな夜更かしが大好きだ。
車窓の付いていないフルオープンのリキシャから眺めていると、日が暮れて灯がつきだした街に、どこからか活気が 湧き出てくるのを感じる。
電動リキシャが走り出して30分ほどたったが、まだホテルには、到着しない。
今夜のホテルは、駅から徒歩20分。
どちらかというと、ジャイプール市街地よりも駅寄りの住宅街に建つホテルを予約している。
これは、明後日にジョードプルへ移動するときに便利なようにと事前に考えていたが、騒がしい喧騒の中で、エネルギーを感じることができる ジャイプール市街地のホテルにしてもよかったのかもしれない。
そんなことを考えていると、チェキオさんが『着いたよ』と知らせてくれた。
- 明日の約束
ホテルの前でチェキヲさんと明日の待ち合わせの話をする。
4460は、アンベール城には、象に乗って丘陵を上り 入城したいと考えている。エレファント ライドが始まるのは、7:30らしいので、是が非でも 朝一番に行きたい。
6:30にピックアップ来れる?
チェキオさん『もちろん』
携帯電話の番号を交換しあって、チェキヲさんと別れる。
明日、時間どおりに来るかな?不安はあるけど期待してみよう…。
また明日ねー。
- ホテルにチェックイン
チェキヲさんと別れて、振り返り 改めてホテルを正面から見てみる。
まあ、一泊700ルピー。決して いいホテルではない…。
でも、アウトでもない。
ホテルのロビーに入りバックパックを下ろして、チェックインの準備をする。
ここまでの旅で、まだパスポートを出していない。
大概のことは、最強のカード。アーダールで何とか乗り切ってきた。
受付でアーダールカードを出すと予想通りすんなりと進む。
しかし凄いな…。感心していると、宿帳に直筆のサインを書くように促される。
Nationalityは、Japanっと。
すごい勢いでホテルの受付の男が、国籍の修正を求めてくる。
そうですか、そうですか。めんどくさいからINDIAって書いとくよ。
そうや、俺はインド人やねん。
さてと、チェックインも終わったし、そろそろ部屋に案内してくれ。
今日は疲れた。
シャワーも浴びて少し休みたい。
薄暗い廊下を抜けた先の階段を上がり、セカンドフロアへ。
インドでは、日本でいうところの1階をグラウンド フロアと呼ぶ。
日本でいう2階をファーストフロアー。だからセカンドフロアは、3階になるのだ。
エレベーターの表示は、G → 1→ 2…となる。
これは、覚えておいたほうが良い。
しかし、このホテルにエレベーターは無かった…。
- 緊急事態発生
狭い階段を上がり廊下の端まで進む。角部屋のようだ。
ボーイのにーちゃんがカギを差し込んで開けようとしたとき、部屋の中から音がする。
内側からドアに何かが当たってるぞ。
えっ‼
と思った瞬間ドアが開き、でかいネズミが2匹 足元を走り抜けていった。
まじか~。さすがにアウト‼
ボーイのにーちゃんも茫然。あのネズミ、どこ行ったんやろう。
フロントに戻って、すぐに予約を完全キャンセル。
さすがに、従業員と客の目の前でネズミが出てるだけあって、
すんなり宿泊費も返却。
泊まる当てがなくなってしまった…。
さて、どうしようか。
- 宿探し
気を取り直して、宿探しをしよう。
まだ、19時を過ぎたところだ。
大きな問題ではない。
バックパックを背負ってしばらく歩いていくと、良さそうなホテルがある。
助かった…。
ホテルのロビーで部屋の空きを確認する。
よかった、空室があるようだ。
ところで、一泊いくら?
『一泊 3500ルピー。』
思わず声が漏れてしまう。高いわ~。
すると、受付の男が切り返す。
『いくらやったら泊まるんだ?言ってみろ。』
そういう感じね。
さすが交渉の国 インド‼ 思い切って言ってやれ!
2泊するから 一泊2200ルピー。
『いいよ』って、いいんや…
ありがとう。
急に王様のような部屋で、2泊もできることになった。
明日からの旅も、なんだかうまくいきそうだ。
今夜は早めに眠ろう。
次回は、クセの強いアンベール城へ。
今日はここまで。