インドで一人旅『列車で行くしかないでしょ 』 EP.27
・なんか自然な感じ
今日の宿に到着して最初に迎えてくれたのは、たくさんの子犬だった。
迎えてくれたと言っても、宿のメインゲートの前で、
授乳中のままみんなで寝てしまっただけらしい…。
起こさないようにそっと脇を通って、敷地へ入り建屋の扉を開ける。
薄暗い屋内の奥から光が漏れている。
そこに、宿の主人らしき人影が見える。
手前には、どこが何のパーツなのか もうすでに判らないくらい、
クチャクチャの顔をしたパグがぐっすりと寝ている。
この宿の主人、かなりの犬好きのようだ。
ごめんください…。今夜予約している者ですけど…。
女将さん『今、手が離せないから、あがってきてー』
女将さんに誘われるがままに、奥の部屋まで上がることにする。
奥では、女将さんと大女将が何やら作業をしている。
どうやら、ディワリのお祝いとして親族で食べるための『Sajuri : サジュリ』の仕込みをしているので、手が離せなかったらしい。
客とどちらが大切か?インド人ならディワリかな…。
この粉物の塊を大女将が適当なサイズにちぎって丸める。
それを女将が薄く丸く伸ばす。
薄く延ばしたら、器に入った溶かしバターにくぐらせて、
色が黄色くなったら室温で乾燥させる。
奥には、乾燥中のサジュリがたくさん並べられている。
食べるときは、膨らむまで油で揚げて、インドディップをつけて食べるのだそうだ。
女将『チャイでも飲む?』…いただきます。
チェックインとかしないんですか?
『別にいいかな~。』
宿台帳とか、パスポートとか、アーダールとかいらないんですか…。
『別にいらないよ』……。
親戚のおばちゃんちに停まりに来たのと一緒やん…。
実際は、事前予約で前払いしているので問題はないが、
それにしても手続きの簡素化が進んでいる…と言えるのか?
しばらく(1時間ほど)チャイを飲みながら、女将と大女将と3人で、
この地域のディワリの準備や習慣についておしゃべりする…。
仕込みがひと段落したところで、やっと部屋に案内してくれるようだ。
不自然なようで、自然すぎる流れ…。
- 客室は、クラシック仕様。
案内された部屋は、クラシックな古城風の雰囲気の中に、
きちんとした清潔感があって、好印象だ。
さすがに、室内に犬はいない。
Juna Mahal Boutique Home Stay 1594ルピー/泊。
やっぱり、ホームステイらしい。
そして、やっぱりインドの親戚のおばちゃんの家のようだ…。
それにしても、部屋のクオリティーは高い。
これは、あたりやな。
- 明日の予定
少しベットに横になって、明日のスケジュールを確認する。
明日は、14:50の列車に乗って、ゴールデンシティー/ジャイサルメールに向けて出発する。探索は午前中が勝負となるので、早朝から、メヘランガールの城下町である、ブルーシティー/ジョードプルを徹底散策する予定だ。
5時 起床。5時半 出発。市場の時計台まで行ってから夜明けを待つ。
こんな感じだ。
メヘランガール城へは、ジャイサルメールから戻った明後日に、
一日かけて探索してみるつもりだ。
実は、明日どうしても、ここジョードプルで絶対に達成したいことがある。
それは、今や日本の国民的アニメの代表格となったワンピースのあのシーンを実写版で再現したいと考えているのだ。
そう、ここジョードプルは、
ワンピース「アラバスタ編」のモデルになったと噂される街。
状況証拠も揃っている。1.時計台 2.メヘランガール城 3.銃犬ラッスー。
明日は、人の少ない早朝を狙って実写版を実行する。
- 黒いメヘランガール城を眺めて
明日の予定を再確認した4460は、ホテルのテラスへ登って晩飯を食べることにする。
明日も歩き回るのだから、エネルギーが必要だ。
ビールを飲みながら、モネ ブルーにライトアップされて雰囲気のあるテラスから、
メヘランガール城側を眺めてみる。
正直、真っ暗でよく見えない。
テラスの手すりのところまで行くと、
黒い塊となったメヘランガール城の輪郭が見えてきた。
思ってるよりも、デカいな…。
次回は、あの名シーン、ジョードプルで再現なるか…。
今日はここまで。