インドで一人旅『列車で行くしかないでしょ 』 EP.22
- 純次の余韻…
しかし、EP.21でのバイヤーの最後の一言、『タカダ ジュンジ』には、
4460を膝から崩れさせる破壊力があった。
ジュエリーデザイナー。ミスター無責任。じゅん散歩…。
あぁ。頭から離れない。少し歩いて町からの刺激で忘れよう。
しばらくボーとしながら歩いていると、またまた ハワーマハール。
今回は夕日を背負っている。
好みもあると思うが、日中の光を十分に浴びている姿が、4460は、好きかな。
おおっ。今、知らないうちに純次が頭から消えていた。
この調子だ。どんどん歩こう。
- ラッシーを飲もう
ジャイプールの旧市街は、ムンバイのように近代的な高層ビルが乱立しているような場所ではない。
低層階の建物が、狭い路地部分だけを残して密集して、そして、ひしめき合っている。
その隙間をものすごい数のインド人がズイズイと歩き回りながら、
ぐるぐると独特の雰囲気とエネルギーを放出している。
その熱気を楽しみながら じゅん散歩していると、何やら行列ができている。
インドで行列も珍しい。
近づいて行ってみるとラッシー屋さん ラッシーワラだ。
宝石屋で喋りまくり、じゅん散歩で歩き回って、さすがに喉も乾いて 小腹も減った…。
おじさん、ラッシー1杯ください。
おじさん、『…。』
無言で受注。
おじさん、無言で素焼きのコップを1つ手に取って、手前にセット。
この素焼きのコップは、使い切りで一度使ったら廃棄する。
もったいないように感じるが、素焼きだから粉砕したら土に還る。
素焼き工程で熱を使うがごみは出ない。
ちょっとエコ。
おじさん、無言でラッシーを注ぎ込む。
おもむろに、無言で奥のバッカンに入ったヨーグルトを
ヘラですくって一番上に乗せる。
後ほどわかるのだが、この硬めのヨーグルトがメチャクチャ美味しい。
増量してもらえばよかった…。
無言のまま出来上がり。
おじさんに、無言で手渡される。
スプーンですくって食べてみる。
あぁ~。これ、美味しい奴や。
程よい硬さの中に甘みがあって、飲み物というよりは、
どちらかというと食べ物に近い。
無言のラッシーおじさん、ありがとう。
- 王様ホテルに帰ろう
ラッシーを飲み終え一息ついて、周りを見てみると ずいぶん陽が傾いてきたようだ。
そういえば、今日は 朝からずいぶん動き回って濃密な一日だった。
まだ、この旅は始まったばかりだ。無理する必要はない。
明日の午後から列車に乗ってジョードプルへ移動する計画になっている。
そろそろEP.10で登場した王様ホテルまで帰ろう。
電動リキシャをつかまえて、行き先を伝える。
…もしかしたら、チェキヲさんが運転してるかもと期待して運転手の顔を見たが、
運転手も リキシャも ずいぶん若くてシャキッとしていた…。
窓はないけど、リキシャの車窓から街を見ると、インドの時間はここから!
と言わんばかりの人混み。
エネルギーを肌で感じ、後ろ髪を引かれる気持ちを断ち切り、なんとかホテルに到着。
明日は、昼から列車で移動。今夜も早く休んで 気力と体力の回復だ。
次回は、ジャイプールでやり残したこと…。
今日はここまで。